Newsニュース 各部門の活動 2026年度

FD講演会「AIが拓く外国語教育・学習のパラダイムシフト」

主  催
外国語学部
日  時
2026年5月26日(火)16:00~17:30
実施方法
対面(学内)
参加者数
46名

概要

京都大学名誉教授大木充AIが拓く外国語教育・学習のパラダイムシフト」というタイトルで、1時間のご講演をいただいた。前半では、主にAIが外国語学習にどのような影響を与えているのか、また今後どのような影響を与え得るのかについて説明・紹介が行われた。たとえばAIは、学習者一人ひとりに応じた個別最適化された対応、心理的障壁を軽減した学習環境の提供、即時フィードバックの実現、さらには24時間365日学習の相手となることなどを可能にする。これらは、人間の教師には困難であった点である。また、言語習得に必要とされる3つの条件(①時間、②実践、③動機付け)についても、AIは強力に支援できるという説明がなされた。加えて、AIをパワードスーツ、パーソナルジム、プライベートコーチになぞらえる考え方も示された。
後半では、こうしたAIの特長をふまえ、AIが外国語教育・学習に3つのパラダイムシフトをもたらしていることが示された。3つのパラダイムシフトとは、①外国語教育・学習そのものの変化、②教師の役割の変化、③研究のあり方の変化である。①については、AIとのディベート方法などの具体例を通して、AIを実際の外国語教育に活用する方法が提示された。②については、教師が知識を教える存在から学びを支援する存在へと転換する必要があること、また「何を知っているか」ではなく対話や活動を設計するデザイナーとしての役割が求められること、さらに誤りを訂正するだけでなく挑戦を励ます役割を担うようになることなどが紹介され、教師像の大きな変化が示唆された。③については、時間の概念や研究の進め方の変化が指摘されるとともに、AIの活用によって「研究者にできること」は大幅に拡張される一方で、価値ある研究や優れた論文の創出は、適切で的確なプロンプトを作成できるかどうかに依存する可能性がある、という見解が示された。